?> 最終更新日:2014年12月27日 作成日:2008年11月27日 | コメント(0)
石持 浅海:賢者の贈り物(2008/3)
石持 浅海さんの本「賢者の贈り物」
賢者の贈り物の目次
金の携帯 銀の携帯
ガラスの靴
最もおおきな掌
可食性手紙
賢者の贈り物
玉手箱
泡となって消える前に
経文を書く
最後のひと目盛り
木に登る
賢者の贈り物のレビュー
古今東西の古典・名作が、現代に蘇るとあるが、それに対して現代風にし、推理を盛り込んだ作品になっています。
最初の方は面白いのだが、私は、無駄な推測・憶測で少し長いと思う箇所もありました。
読む人によっては、このような推測・憶測が楽しめると思います。
「玉手箱」のオチはいいオチとして待っているのか、少々気になるところです。
最後に、各ストーリーの最初に古今東西の古典・名作に触れています。
最初の文章を見ていたほうが、この本を読んでみようと感じるはずなので記載します。
金の携帯 銀の携帯
あなたが落としたのはこの金の斧ですか?それともこの銀の斧ですか?
ガラスの靴
この靴にぴったりの者をお后として迎えよう。
最もおおきな掌
争いの神エリスは三人の女神に言った。「最も美しい女神に、この黄金の林檎を与えよう」
可食性手紙
黒やぎさんは、白やぎさんから届いた手紙を、読まずに食べてしまいました。
賢者の贈り物
妻は、夫が大切にしている金の懐中時計を吊るす鎖を買うために、自慢の髪を売ってしまいました。
玉手箱
乙女様は「決して開けてはなりません」と言いながら、お土産に玉手箱をくれました。
泡となって消える前に
もし王子様が別の誰かと結婚するようなことになれば、人魚姫は海の泡となって消えてしまうでしょう。
経文を書く
そなたの身体の頭から足の先まで、怨霊を寄せ付けない経文を書いてしんぜよう。
最後のひと目盛り
最後の一枚が散るとき、わたしも一緒に行くのよ。
木に登る
二人の旅人の前に熊が現れた。一人は木に登って逃れたが、もう一人は木登りができなかった。
こうやって古今東西の古典・名作を書いている途中に、賢者の贈り物の内容が思い返されました。
ということは、この本はすごく印象深いものであり、楽しんで読めたんだと、気づかされました。
私が感じた無駄な推測・憶測は、いろんな意味が込められており、複数の考えがあり、正しい考えがある。
それがこの本の魅力となっているのだろう。
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